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病棟でのフルートミニコンサート

[2017.05.29]

 先日、5月11日木曜日の夕方に、聖霊病院で初めてのフルートのミニコンサートが行われました。

 フルートを演奏された川口晃さんは、東京藝大卒業後オーケストラのエキストラや室内楽等で活躍中の金沢出身の若手演奏家です。今回、帰省のおり、「聖霊病院に入院している祖母に、フルートを聴かせてあげたい。最期になるかもしれないから」というお話から実現しました。

 演奏会場は3階病棟の多目的ホールで、ベットのお祖母さんの傍らの川口さんを囲むように、他の患者さんを含め20名ほどの方が演奏会を楽しみました。ユーモアに溢れた穏やかな語りと病棟全体に流れるフルートのやさしい音色は、全ての人を癒し、病の苦痛からひと時の解放をもたらしたようでした。

 クラッシックの曲以外に、お祖母さんの知っている「青い山脈や、丘を越えて、高原列車は行くよ」などは、みんなで一緒に口ずさむ事もでき楽しい時間となりました。そして、その夜の病棟では不思議な事が起こりました。いつも鳴り続けるナースコールが、その夜は静かで、患者の皆さんはよく眠っていらっしゃったそうです。
 音楽療法の効果は以前からよく知られていますが、『誰かのためにという強い思いからの演奏』は、それ以上の効果を周囲へも波及するのではないかと思います。
 これからも聖霊病院では、患者様の療養の楽しみとなるような企画を考えていきたいと思います。また、今回の川口さんの実名や病状などにおいてはご家族の了解のもと、掲載させていただきました。

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