「精神疾患をもつ患者の看護」研修会
6月8日木曜日の午後に、県立高松病院精神科看護の専門家宮本仁美先生を講師にお迎えし研修会を開催しました。
近年ストレスの多い社会情勢のなか、聖霊病院にも精神疾患をもたれた患者さんが多く来院されるようになりました。「私たちの対応はこれでよかったのか?」「もっといい方法があったのでは?」という戸惑い、「専門家のお話を聞きたい」という現場の声から実現した研修会でした。病院職員対象の研修ということもあり、ふれあいホールは満席となり、参加者の関心の高さが伺えました。
今回は、認知症やうつ、統合失調症などの精神疾患をもたれている患者さんの症状や心理状態、それに伴う行動について詳しく教えていただきました。
精神疾患をもたれた患者さんの対応においては、「相手の話を否定せず、受容的態度で傾聴する事が大切である。」と学び、他の患者さんの対応と変わらないようにも思えました。しかし、精神疾患をもつ患者さんは、ストレスに弱く、緊張しがちで疲れやすく、あいまいな状況や変化が苦手で、混乱しやすいなどの特徴があります。そして、私たちが体験できない幻覚や幻聴で苦しんでいたり、うつ病の方は励まされることを負担に感じたりします。それらの繊細な精神状態を理解して、患者さんの心に届くように願って発する言葉や対応は、きっと患者さんに通じ、安心で安楽な環境を提供できると思ってこれからも看護していきたいと思いました。
精神疾患をもたれた患者さんが安心して来院できる病院となるために、職員一同、今回の研修会の学びを日々出会う患者さんに生かせていきたいと思います。